ベーシストとして、プロデューサーとして、ジャズ&フュージョンのジャンルにこだわらず幅広く活動中の日野“JINO”賢二さん。10代のころからJBLモニタースピーカーを愛用し、「スーパークリーン」なサウンドを熟知している。そんな彼が「びっくり!」を連発するほど、JBLが初めて手がけた一体型・本格オーディオMX100のサウンドは完成された予想を越えたものだった。
*当インタビューで使われている試聴機は、量産前の最終試作品のためディスプレイ部の色が実際とは異なっております。ご了承下さい。


「温かいね。ローがすごくいい感じ」と、ベーシストらしく、コメントは低音の感想から始まった。
日野さんが初めてJBLスピーカーと出会ったのは14歳。「親父も叔父もJBLのスピーカーを持っていた」というから、JBLサウンドで育ってきたようなものだ。今も、ニューヨークの自分のレコーディング・スタジオにはJBLのスタジオモニター・スピーカー4435を置いている。
JBLの新製品MX100の機能について矢継ぎ早に質問を繰り出した後、最初に試聴したのは、できあがったばかりの自身の最新アルバム『DOUBLE TROUBLE』(11月5日発売)。カシオペアのオリジナル・メンバーだった櫻井哲夫さんと組んだコラボレーション・アルバムだ。アーティスト名は“TETSUJINO”。
「トーンコントロールがついていないの? つまり、いちばんナチュラルなサウンドを聴いてるってことだ。そいつはすごい! モニターとしてそのままレコーディング・スタジオで使えるってことだね!」
MX100の特徴のひとつは、録音された音源を、最小限の機能で最大限にナチュラルな音像で再生すること。シンプルなデザインをほめた後、話題はキャビネットの重要性へ。「オーディオはキャビネットもすごい大事なんです。箱が鳴るか鳴らないか。ブーミー過ぎるのかシャキシャキ過ぎるのか、普通はこのくらい小さい箱だと、必ずどこかで音がひずむか鳴るかする。このぐらいのサイズのコンポでは、絶対ディストーションがかかっちゃうから。でも、さすがJBLだね。サウンドがクリアだもの」
アルバムの9曲目「ユー・メイク・ミ・フィール・ブランド・ニュー」ではボリュームをマックスまで上げ、10曲目「フォー・ザ・ファウンデーション」では極端にボリュームを下げる。「いいスピーカーは、ボリュームを小さくしても全部聴こえるんですよ。(この技術者は)度胸があるよ。普通トーンコントロールのないオーディオなんて誰も作ろうと思わない。よほどシステムに自信がないと、これは作れない」

日野さんは、目をつぶって正面に立った後、背後に回ったりサイドから聴いたり、試聴ルームの隅まで行ったり、忙しく立ち位置を変えながらMX100のサウンドを聴いている。「自分の家で音楽をかける時は、トイレに行ったりキッチンで料理をしたり動いてるでしょ。そうやってあちこち動いている状況でも、ちゃんとハイハットとベースが聴こえているかテストしてみたんです。オーディオって、離れれば離れるほど、ベースが出るんですよ。でもMX100はちゃんとクリアに聴こえていたからすごいなあと思って」LA4の『ジャスト・フレンズ』、クィンシー・ジョーンズの『スタッフ・ライク・ザット』と立て続けに聴いたあと、「すごいの持ってるよ」とセットしたのは、自身のiPodに入っているレイ・ブラウンのライブ映像。「オフ・マイク録音している動画なのに、ベースがドシッと出ている。目の前で生で弾いてるのかと思うくらい、いい音がしている。びっくりした。こんないい音のオーディオは、経験したことがない」
音のプロが認めるJBLの技術力の高さは今さらいうまでもないが、MX100は“家庭でも気軽に楽しめるJBLサウンド”をコンセプトに新開発した一体型オーディオだ。「これぐらい小さくて、2WAYスピーカーで、こんなにいい音する箱ってほかにない。デザインもシンプルで高級感がある。LED文字盤もサイズが大きくて見やすいし。娘にクリスマス・プレゼントしようかな。寝室において、外部入力端子にDVDデッキをつなげて、ホームシアターを楽しむのもいいかな」
いろんな音源を聴いた後、日野さんはいった。「すごいのは、ロック、ジャズと何枚も聴いてきて、全部バランスがきれいでしょ。普通だったら、ロック・サウンドはもうちょっとボーカルを上げようとか、ハイを上げようとか、ジャズだったらローを出してみようとかなるんだけれど、どれもすごくバランスが取れている。やっぱり度胸があるよ。トーンコントロールがないのは、ホントびっくりした」
日野“JINO”賢二(ひの・ジーノ・けんじ)
1967年、東京都生まれ。1975年に家族でNYに移住。9歳でトランペットを始め、16歳でベースと出会う。17歳でジャコ・パストリアスに師事。1986年から本格的にプロミュージシャンとして活動を始める。2003年、『JINO in WONDERLAND』でメジャー・デビューし、活動の拠点を日本に移す。現在は、自身のバンド「JINOJAM」でのライブ活動を中心にアルバム・プロデュースや楽曲提供を行うなど幅広く活動中。JAZZ、FUNK、R&Bなどジャンルを問わずに表現できるベーシストとして、そのテクニックが高く評価されている。父はトランペッターの日野皓正、叔父はドラマー日野元彦。
【HP】http://www.jinojam.com/
1967年、東京都生まれ。1975年に家族でNYに移住。9歳でトランペットを始め、16歳でベースと出会う。17歳でジャコ・パストリアスに師事。1986年から本格的にプロミュージシャンとして活動を始める。2003年、『JINO in WONDERLAND』でメジャー・デビューし、活動の拠点を日本に移す。現在は、自身のバンド「JINOJAM」でのライブ活動を中心にアルバム・プロデュースや楽曲提供を行うなど幅広く活動中。JAZZ、FUNK、R&Bなどジャンルを問わずに表現できるベーシストとして、そのテクニックが高く評価されている。父はトランペッターの日野皓正、叔父はドラマー日野元彦。
【HP】http://www.jinojam.com/
■最新アルバム
『DOUBLE TROUBLE』(TETSUJINO)
(キングレコード/KICJ-545/¥2999/11月5日発売)
元カシオペアのベーシスト、櫻井哲夫と組んだコラボ・アルバム。今年1月、雑誌「ベース・マガジン」200号記念に、「一緒にデュエットしたいベーシスト」として櫻井が日野を指名。記念CDの制作で意気投合した2ヶ月後には、二人でこのアルバム作りに入っていた。同じ楽器を演奏するミュージシャンとして、互いにリスペクトする存在。
『DOUBLE TROUBLE』(TETSUJINO)
(キングレコード/KICJ-545/¥2999/11月5日発売)
元カシオペアのベーシスト、櫻井哲夫と組んだコラボ・アルバム。今年1月、雑誌「ベース・マガジン」200号記念に、「一緒にデュエットしたいベーシスト」として櫻井が日野を指名。記念CDの制作で意気投合した2ヶ月後には、二人でこのアルバム作りに入っていた。同じ楽器を演奏するミュージシャンとして、互いにリスペクトする存在。
